「音楽と美術の教室」開講にあたって
視覚と聴覚は人間の日常生活と密接な関係であるだけでなく、精神や心へ美の情報を送ることのできる大切な感覚です。
美術や音楽などの芸術に触れることで、感覚が研ぎ澄まされ、新しい考え方や見方、発見が生まれます。芸術文化的活動は、子供の感覚の成長の過程と学びの大きな手助けとなるのです。また、子供たちの成長は、人間社会そのものの成長でもあります。
芸術教育がその手助けとなるよう、授業を通しその大切さを発信していきたいと考えております。
私たちは、生徒の皆様が、日常の生活から一歩飛び出し、芸術文化に関わる授業や体験を通して、新しい発見と学びを得られるようお力添えしたいと考えています。
以上のことを目的に、当教室は、まずは月に1度のペースで、小学生を対象に、音楽と美術が共存する特別授業を展開していきたいと考えております。
音楽と美術の相互作用をきっかけに、頭の中のイメージを具体化して人に伝達する表現力(再現力、説得力)を育て、さらに、言語化によってコミュニケーション能力を喚起させる授業となります。とは言っても、子供達が楽しみながら、体感的にかつ自発的に授業が受けられるように指導致します。
「音楽と美術の授業」の課題例
1.音楽の専門家である講師が抽象的なテーマで、即興演奏します。
2.次に、生徒たちが、演奏を聴きながら、そのイメージで、絵画制作をします。
ここでは、生徒一人一人が、音のイメージを絵画という形で視覚的に表現し具現化します。
「イメージの設計図」として制作していきます。(アトリエカンノ主催 美大卒講師が指導)
3.生徒全員が制作した絵画作品を鑑賞しながら、そのイメージをさらに、楽器による「音の表現」という形で生徒自らが即興演奏します。(講師の伴奏とともに)
それぞれのイマジネーションによって視覚的に再現した絵画(2.)を通して、自ら発する音として表現し、イメージをさらに再構築していきます。
4.また、年齢に応じて、プレゼンテーションという形で、作品のイメージや制作目的を言語化していきます。
どんなイメージで描いたのかな?どうしてそうしようと思ったの?頭の中のアイデアやイメージを言語化することにより、考えを整理する力とそれを相手に伝えようとするコミュニケーション能力を養っていきます。
音楽を聴く →イメージ→ 絵画制作 視覚的に表現 →イメージ→ 音による表現
→ プレゼンによるイメージや目的の言語化 →コミュニケーション能力、主体性